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pet and aquarium

---その24:パプキン羽化〜驚きの色彩変異---


 パプキンを紹介したきり放ったらかしだったこのコンテンツであるが、前回紹介した親虫から産まれた子が、無事羽化を迎えたので紹介したいと思う。
 ネットや書籍で得た情報では、パプキンはとても多産ということになっていた。サキシマの38頭で、多産種を飼育することの大変さは経験していたが、パプキンの場合は体が小さいこともあり、数多く産まれても飼育場所をとらないから何とかなるだろうと踏んでいた。また、もし手に余ったとしても、これだけ美しくしかも小さいということであれば、貰い手も簡単に見つかるだろうという考えもあり、産むだけ産めとばかりに産卵セットをした。
 オオクワやヒラタなどと異なり、パプキンの寿命は短く、羽化から4ヶ月も経てばその天寿を全うする。梅雨のまっただ中に我が家に来たパプキン夫婦も、秋の気配を感じるころには、既に☆となっていた。この間、交尾している姿も確認していたので、ケースをひっくり返せばかなりの数の幼虫が回収できるだろう・・・と言いたいところなのだが、ケースの外から見る限り、幼虫らしき姿がほとんど確認できない。ファブ、オオクワに続いてこいつもアウトか・・・と思いつつ、ケース内のマットを新聞紙にぶちまけて、目を皿のようにして探すと・・・いた! たった1頭だけだが、全長3mmあるかないかという幼虫の姿が。PPC用紙を折り畳んだスプーンで慎重にすくい上げ、未発酵のマットを詰めた小瓶に投入した。
 多産と聞いていただけに拍子抜けしてしまったが、何とか二世が誕生してくれたことは幸いだった。もし1頭も産まれていなかったら、今日こうして記事をアップすることもできなかったところだ。その後幼虫は順調に成長し、最終的には全長3〜4cm程度の大きさになった。大型種であれば何度か餌の交換をするところだが、結局最初に詰めたマットを食べきることなく、12月の暮に蛹化。1月下旬には羽化を迎えた。

親と似ても似つかない色彩を持つパプキン♀個体
Canon PowerShot G3
 ご覧いただこう。たった1頭の忘れ形見が羽化した姿である。メタリックレッドとグリーンの混ざった、見事な色彩の♀の個体である。前回アップした親虫の写真と比較していただきたい。あのブルーグリーンの親から、こんな色の子が産まれてくるのである。背景が薄紫のものは夜間にフラッシュ撮影したもので、正面から単一方向で光が当たっている。木目のものは日中、窓から差し込んだ太陽光を光源に撮影しているが、環境光によって全方位から光が当たっている。この写真からもわかるとおり、真正面からだと赤、角度を変えて斜めから見ると緑に見える。フラッシュ撮影したものでは体のほとんどが赤く写っているのに対し、日中撮影のものでは体のフチがだいぶ緑に見えるのがわかるだろう。今回の撮影では、かなりの枚数を撮影してこの4枚をピックアップしているが、この個体の微妙な色彩は、なかなか写真で伝える事は難しい。このコンテンツをご覧の方は少なからずクワガタに興味をお持ちのことと思うが、もしまだパプキンを手にしたことがなければ、ぜひ一度手もとで飼育して、この美しさを実感してほしい。
 場所をとらず手間もかからず、速いサイクルで累代が進み幅広い色彩変異を見せるパプキンは、ある意味クワガタ界のグッピーとも言える存在だ。ダイナミックな迫力のサキシマや、美しい造形美のオオクワも捨て難いが、手軽で色彩の美しいパプキンこそ、クワガタの入門に最適なのかもしれない。♀1頭しかいないため、このままではここで累代が途切れてしまうパプキンだが、何とか♂を入手して、更なる累代に挑戦してみたい。


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