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pet and aquarium

---その1:アクアリウムについて(前編)---



水 槽 全 景

Panasonic NV-DJ1


 近頃は熱帯魚ブームなどといわれ、休日になるとペットショップで水槽のセットを買っていく親子をよく見かけます。わが家でも新たに60センチ水槽をセットし、水草水槽を再開しました。美しく繁茂する水草の中を泳ぐ色とりどりの魚を見ると、仕事の疲れも忘れることができます。


水草の共生

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 リシアは成長が早く、光量と二酸化炭素の適切な供給があればとても美しく繁茂します。しかし本来が浮き草であるため、そのままでは美しい姿を水中にとどめておくことができません(水槽全景の左上部分参照)。そこで石やステンレスのネットにテグスで縛り付け、強制的に沈めます。ところがこの場合、繁茂するまでの間は石やステンレスが見えるために見苦しく、成長するにつれて縛り付けた部分が腐ってくるために不自然に浮き上がってしまいます。
 左の写真をご覧ください。ヘアーグラスとグロッソスティグマ、ピグミーマッシュルームの間にリシアがからみつき、自然な状態のまま水中で繁茂しています(繁茂しすぎたリシアのため、この時点ではヘアーグラスの姿はほとんど確認できません)。このまま成長を続ければ、リシアはいずれ自分の浮力に耐えきれず、引きちぎれるように浮き上がってしまうことでしょうが、その場合でもごくわずかなリシアの破片が残るため、再び自然と繁茂し、長期にわたって美しい姿を保つことができます。

 熱帯魚を飼育する上で最も頭を痛めるのが「藻類の発生」です。藻類はショップやフィールドから持ち込んだ水草に付着していたり、あるいは空気中に漂う胞子などが水槽内に入り込んだりして発生します。このとき、濾過が十分に効いており、水草の健康状態が良好ならばある程度抑制することはできますが、上記の侵入経路を考えてみても、水槽内に藻類を全く発生させないことは不可能です。水草の少ない、魚を中心とした飼育ならば、水槽をリセットすることで美しい状態に復帰することも可能ですが、水草水槽となるとそうもいきません。ほとんどの水草が根を動かされることを極端に嫌うためです。
 一口に藻類といっても水槽内には様々な種類が発生します。ガラスや底床、水草の表面に茶色い絵の具を塗ったように発生し、綿状に成長する珪藻、緑色で髪の毛のようなアオミドロ、水草の表面に毛羽立つように発生する糸状藻、サンゴのように枝分かれする髭状藻、硬い水草の葉の縁などに発生する房状藻、悪臭を放ち、濃緑色でべったりとしたカビの仲間の藍藻などがその代表です。このうち珪藻類はセット初期の水槽に発生し、濾過バクテリアの活動が活発になると、自然と消滅します。藍藻は換水時にサイフォンの要領でチューブで吸い出すように除去します。アオミドロ、糸状、髭状、房状の藻類は、根を水草の草体内に深く差し込んでいるため、人為的な除去は難しいのですが、うまいことにこれらを食べてくれる生物がいます。


ヤマトヌマエビ
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 ヤマトヌマエビは初期の綿状藻やアオミドロ、糸状藻に効果があり、これらが大量に発生した場合でも、2、3日照明と二酸化炭素の供給を止め、強めのエアレーションを施せばほとんどがなくなります。ただしこの方法は、有用な水草にもある程度ダメージを与えるので、藻類が大量に発生する前に導入し、発生するそばから食べさせるようにして予防します。私の水槽には30匹ほどがフル稼働しています。
 ヤマトヌマエビも食べない、髭状や房状の藻類に効果があるのがナノストマス(ペンシルフィッシュ)の仲間です。この仲間は(右の写真ではわかりませんが)色彩的にも美しく、鉛筆で文字を書くようなユーモラスな動きから人気種となっています。ペンシルフィッシュの導入は、髭状や房状の藻類の繁殖スピードが遅いため、発生を確認してからでも手遅れではありません。
ペンシルフィッシュ
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「普通の」オトシンクルス(上)
オトシンクルス・ネグロ(下)

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 藻類をついばんで食べる上記の仲間に対し、オトシンクルスの仲間はガラスや水草の表面を舐めるようにして食べるタイプの魚です。いわゆる「普通の」オトシンのほかにも、まだら模様のオトシンクルス・ネグロという種類が普通に売られています。この他にも、イシマキガイの仲間がガラス面の藻類をよく食べてくれますが、黄色の美しいゴールデンアップルスネールや羊の角のようなレッドラムズホーン、カワニナの仲間は水草を食害するので注意が必要です。

 ショップの薬品コーナーには「藻類抑制剤」と称する添加剤が並んでいますが、ほとんど効果がなかったり、または藻類の駆除と同時に水草も痛めてしまうものがほとんどで、「水草水槽」にはおすすめできません。うまく藻類のみを駆除できたとしても濾過槽内のバクテリアは大きなダメージを受けていますので、濾過能力が著しく低下し、以前に増して藻類の繁殖しやすい環境になってしまいます。
 藻類を抑制する秘訣は、水槽内の環境を常によく保つこと。つまり水量に見合った濾過槽を設置し、定期的な換水を行うことで、良好な水質を維持することです。水草が繁茂しやすい環境を維持し、上記のような生物を積極的に利用すれば、藻類の爆発的な発生は避けることができます。


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