---その32:ハムスターの特殊能力---
見返り美公?
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平成18年2月2日、ジャンの様子が変だった。いつもなら好物をもらうとその場でカリカリと食べ始めるのだが、この日はヒマ種をくわえると一目散に巣箱へ逃げ帰っていた。ケージ内を掃除しようとジャンを一時的にケージ外に出しても、金網をよじ登ってケージ内に戻ろうとする。そのとき作者は、てっきり自分が留守の間に子供たちにイタズラされて、人間を怖がるようになってしまったのかと思っていた。ところが子供たちに聞いても嫁さんに聞いても、そのようなことはなかったと言う。・・・まぁ、こんな日もあるか・・・くらいの気持ちで特に深く考える事もなく、2cちゃんねるのジャンハムスレを覗いて青くなった。様子のおかしいハムスターは、うちのジャンだけではなかったのである。
「今までエサを貯蔵しなかったハムが突然溜めだした(神奈川)」「うちの子も今日昼間から落ち着きない(東京)」など、関東圏のハムスターたちの様子が、普段とは違うと言うのだ。これらの書き込みを見て、作者もジャンの様子を書き込んだ。中には「異常なし(埼玉)」「いつもと変わらん(東京)」と言った書き込みもあったが、その後も「うちも今日は落ち着かない(東京)」「いつもよりウチのパールホワイトは餌を溜め込んでいた(茨城)」「たしかにいつもより外に出たがる。めずらしく3匹とも活発に走り回ってる(埼玉)」「いつもは大人しいハムが、今日はものすごい凶暴(東京)」「いつも元気なのに昨日から夜も静か(埼玉)」と言った具合に異常報告は続き、これはきっと大きな地震の前触れに違いない、という話が展開されていた。
そして翌3日、地震は来た。作者の職場は地上11階にあるため、僅かな揺れでも感じることができる。最初に気付いたのは13時4分、宮城県沖を震源とするM4.9の地震だった。そしてその後も13時37分M5.9、14時38分M5.0、14時41分M5.0、15時10分M5.3と、茨城県沖を震源とする地震が立て続けに起こった。震度は最高で3程度なので決して大地震などではなかったのだが、掲示板の書き込みを読んで以来、「今日はもしかしたら来るのかもしれない・・・」という恐れがあったので、揺れが始まったときには「ついに来たか! 関東大震災か!? 宮城県沖か!?」と正直かなり焦った。
幸い大きな被害もなく、15時10分以降はぱったりと治まってくれたようだったが、2日から3日にかけて、関東から南東北で飼育されている多くのハムスターがこの地震を予知していたのは間違いなさそうだ。地震が近づくとネズミが集団で避難するというのは有名な話なので、同じ仲間のハムスターがそういった能力を持っていても何ら不思議なことではないのかもしれないが、普段、腹をさらけ出して寝ている危機感ゼロのジャンに、まさかそんな危険予知能力が備わっていようとは・・・。まったく、油断できない世の中である。
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